こちらでは、映画「アマデウス」のレクイエム作曲のシーンについて、まとめています。
映画では、モーツァルトに嫉妬したサリエリがモーツァルトの死を早める鎮魂歌を注文しましたね。
ところが、サリエリがレクイエムを書くモーツァルトの作業を手伝ったのはなぜでしょうか？
サリエリはモーツァルトのレクイエムの素晴らしさに敵対心を忘れ、曲を作る手伝いに没頭したのでしょう。
この記事が、映画アマデウスをより楽しむためのお役に立てれば嬉しいです。
映画「アマデウス」のレクイエムの作曲シーンを解説
こちらでは、映画「アマデウス」でサリエリがモーツァルトにレクイエム（鎮魂歌）を依頼した背景についてお伝えします。
レクイエム作曲の背景は？
映画「アマデウス」は、モーツァルトとサリエリの関係を描いたフィクション作品です。
彼の死の直前に作曲された「レクイエム」が映画の見どころとして取り上げられています。
史実では、実際にモーツァルトはレクイエムの作曲を依頼されましたが、依頼主はサリエリではありませんでした。
レクイエム（死者の為のミサ曲）は、宗教儀式のための曲で、追悼の意味があります。
映画ではサリエリがマントをかぶり、身を隠してモーツァルトにレクイエムを書いてほしいと頼みました。
モーツァルトは、レクイエムの作曲で無理をして死期を早めてしまいました。
映画では、モーツァルトが体を壊しながら、この壮大な楽曲を作り出す姿が感動的に描かれましたね。
そして、最後は自分が作ったレクイエムが自身の鎮魂歌になってしまいました。。。
サリエリは本当にモーツァルトを追い込んだのか？
実際には、レクイエムを依頼した人物は別にいて、サリエリがモーツァルトの死に関与した証拠はありません。
モーツァルトは1756年にオーストリアのザルツブルクで生まれ、幼少期から驚異的な音楽の才能を発揮しました。
モーツァルトは多くのオペラ、交響曲、室内楽を作曲し、２５歳からウィーンで活躍しましたが、当時はモーツァルトの曲は評価されませんでした。
ですから、モーツァルトの晩年は経済的に苦しい状態にありました。
一方、宮廷音楽家として高い地位にあったサリエリは、才能を評価され、皇帝からも信頼されていました。
映画では、サリエリとモーツァルトのライバル関係がクローズアップされ主題になっています。
サリエリがモーツァルトに対して嫉妬などの複雑な感情を抱いていたように描かれました。
最後は、サリエリがレクイエムを頼んだことでモーツァルトが亡くなったようなあらすじでした。
映画では二人の関係がドラマティックに脚色されていてその複雑な関係に見入ってしまいますよね。
映画「アマデウス」のレクイエムが伝える感動シーン
サリエリがモーツァルトに嫉妬して、モーツァルトの死を早める鎮魂歌を注文しました。
しかし、なぜサリエリは、レクイエムを書くモーツァルトの仕事を手伝ったのでしょうか？
サリエリはモーツァルトの才能に嫉妬しましたが、同時に彼の作品のすばらしさを認めていました。
病床でモーツァルトが書くレクイエムを手伝うことは、サリエリにとって幸せな時間でした。
なぜならば、モーツァルトの作品のすばらしさを理解できるのはサリエリだけだったからです。
モーツァルトのレクイエムは想像以上に素晴らしく、ライバルのモーツァルトが作ったとしてもサリエリは気になり葛藤しました。
最後にサリエリは、モーツァルトへの敵対心を忘れ、素晴らしい仕事ができる喜びを感じました。
モーツァルトが作るレクイエムを手伝うことは、音楽を愛するサリエリにとって幸せな時間でもあったのです。
なぜサリエリはモーツァルトを手伝ったのか？
病に侵されたモーツァルトがベッドから、レクイエムの楽譜を口述し、サリエリがそれを書き留めました。
映画のクライマックスとも言えるシーンです。
サリエリはモーツァルトに対して嫉妬心を抱いていたはずです。
しかし、この場面では「純粋な音楽家」としてモーツァルトの作曲を手伝いました。
サリエリがモーツァルトを手伝い、支えた理由を３つ挙げます。
理由①：音楽への純粋な愛情から
サリエリはモーツァルトの才能を誰よりも理解していたので、その偉大な曲の創造の瞬間に立ち会いたかったからです。
理由②：モーツァルトへの複雑な感情（嫉妬と尊敬）から
サリエリは、モーツァルトに嫉妬しながらも彼の才能を尊敬しており、その作品を完成させたかったからです。
理由③：罪滅ぼしの意識から
映画では、レクイエムの依頼でサリエリがモーツァルトの死期を早めたかのように描かれています。
しかし、レクイエムを完成させることは、モーツァルトの病を悪くした罪滅ぼしになると思ったかもしれません。
サリエリの葛藤とモーツァルトの才能への尊敬
サリエリは映画全編において、モーツァルトに対して嫉妬と尊敬の間で揺れ動き苦しみました。
サリエリは、「どうして神は自分ではなくモーツァルトを選んだのか？」と思い続けました。
モーツァルトは品格のない人物ですが、天才的な才能を持ちます。
サリエリだけがモーツァルトの才能を理解できるため、神は自分ではなくモーツァルトを選んだんだ、、、と思い苦しみました。
サリエリの葛藤は、神に対して「なぜ自分ではなくモーツァルトなんだ？」という気持ちがよく表されていたと思います。
レクイエム作曲シーンでは、サリエリがモーツァルトを最後まで支えようとする姿勢に心を打たれましたよね。
このシーンを見ると、サリエリはモーツァルトに敵意だけでなく、深い敬意を持っていたことがよく分かりました。
その後、モーツァルトは亡くなり、レクイエムは自分のための鎮魂歌になってしまいました。
映画「アマデウス」の二人の共同作業シーンは、ただの作曲の過程ではありません。
人間の葛藤と音楽への情熱が交錯する感動的な場面として、映画を見る人の心を打ちました。
以上、この記事が映画「アマデウス」をさらに楽しむための参考になれば幸いです。
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