1979年の映画『クレイマー・クレイマー』を鑑賞しました。
公開当時、学生だった私は、友人と映画館でみましたが、当時は、どうしてこんなに話題になったのか?
よく分かりませんでした。
40年後の現在、この映画は観る度に心を揺さぶられる映画になりました。
映画『クレイマー・クレイマー』を見た、あらすじと感想を記しますね。
『クレイマー・クレイマー』40年前に観た私の感想は?父親に同情~
「クレイマークレイマー」を40年前に映画館で見ました。
当時の私は、ジョアンナのことが理解できず、怒りながら映画館を出ました。
一方、父親の慣れない子育てに同情し、共感しました。
夫テッドが帰宅し、上司に打診された昇進のことを嬉しそうに話すが、妻はまったく興味を示さない。
妻ジョアンナはスーツケースに身の回りのものを詰めて出て行った。
先ほど寝かしつけた息子ビリーはまだ7歳。
どうして、可愛い息子をおいて出ていくんだろう?
夫は家族の為に精一杯働いているというのに、、、。
この後、夫はどうやって仕事と両立させ、ビリーの面倒をみればいいの?
そのうえ、自分から出て行ったのに、都合よくテッドからビリーを返してほしいと言ってきました。
勝手すぎない?
裁判まで起こして、、、。
裁判ではジョアンナに親権が渡ります。
テッドの奮闘は何だったの?
彼は、会社でのポジションまで失ったというのに。
ジョアンナがビリーを連れにやって来て、やっぱりビリーは連れて行かないと、考えを変えました。
またまた気が変わったなんて!
ジョアンナは何度、人を振りまわしているの?
当時の私は、「クレイマークレイマー」のジョアンナ(メリルストリープ演)が理解できず、怒りながら映画館を出ました。
ちなみに、現在私の大好きな女優ナンバー1は、メリル・ストリープなんですよ!
映画『クレイマー・クレイマー』あらすじと60歳の私の感想
40年後の現在、60歳の私が「クレイマークレイマー」を鑑賞して感じたこと。
母親のジョアンナは勝手な母親なんかじゃない!
あらためて見直した妻、ジョアンナのこと…。
回を重ねて見るごとに、妻が出て行った状況を察することができます。
はじめは夫側から描かれたストーリーだけを見て、妻を勝手なわがままな人だと決めつけました。
私が妻の気持ちが分かるようになったのは、自分が年を重ねたから、とも言えます。
我慢は長く続かないことを私もこの40年経験しましたから。
だから、何度も映画を観るうち、特に最後のジョアンナの表情を見ながら、、、。
「クレイマークレイマー」のジョアンナは勝手な母親なんかじゃない!
思いやり溢れる、素晴らしい女性なんだと大好きな女性に変わりました。
あらすじ①妻の我慢の限界
「クレイマークレイマー」の映画の冒頭より。
妻、ジョアンナは、思いつめたように自分の身の回りの物をスーツケースにまとめています。
7歳のビリーに愛情たっぷりの言葉をかけ、、、。
そうか、
ああ、このとき、ジョアンナは相当追い詰められていたんだな。
愛するビリーを残して出ていくしかないほど、自分は家庭の中で精神的に限界を感じていたんだ。
どうして、ここまで我慢したんだろう?
それは、自分が苦しいことに気づかなかったから。
我慢しすぎて、苦しいことに気づいた時にはもう余力が残っていなかったから。
ジョアンナは結婚前に立派に職を持って働いていました。
夫は家族のためだと信じて、自分は会社で頑張っていると思っていたけれど。
妻からみたら、夫は家庭を後回し。
自分(妻)に我慢をさせ、やりたいことに制限をかけていた。
あらすじ②妻の本心
ところが、ジョアンナが元気になって戻って来ました。
ジョアンナが、気候の良い場所で静養し、立ち直れてよかった!
見違えるように明るくなり、本来の判断ができるようになった時、ビリーと暮らしたいと思う気持ちは当然。
夫側をみると。
ビリーの世話で取引先を失ったことからクビになり。
それでも、職に就いていないと妻との親権を争う中で、自分は不利になるからと、給料の条件を落として次の職を決めました。
テッドは家庭を顧みなかったのではなく、家族の為に一生懸命働いていた。
妻と子供を愛していたから。
父を慕う可愛いビリー。
ビリーを第一に考え、愛情を注ぐテッドは社会的にはボロボロです。
ビリーを育てながら、
妻の苦しかった気持ちを分かってあげられなかった自分にも気づきます。
ようやく軌道に乗った父と子の時間がこのまま続きますように。
でも、ジョアンナにもビリーとの時間を取り戻させてあげたいとも思いました。
そのために、彼女は元気になって帰って来たんだから。
心を病んだ妻が立ち直れてよかったなぁ。
ジョアンナに子どもとの時間を取り戻してあげたい、夫婦はもうやり直せないのかな?
「クレイマークレイマ―」の結末は?
「ビリーに会いに来てもいい?」
辛いけど、自分はビリーに会いにこればいい、それがビリーの幸せ。
どちらも、ビリーを愛していることに変わりなかったんだな。
今回の鑑賞も、最後は胸が詰まりましたよ。
それにしても、最後のメリルストリープの演技は素晴らしい。
この表情が好きで、何度もこの映画「クレイマークレイマ―」を観たいと思うのです。
以上、
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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