映画『ブレードランナー(1982)』を鑑賞しました。
映画公開から40年近くたった今こそ、人と人工人間のあり方を真剣に考える時代になりました。
主演は当時40歳のハリソン・フォード。
レイチエル役のショーン・ヤングがとても美しいです。
映画『ブレードランナー(1982)』のあらすじや感想をまとめますね。
ロイはなぜデッカードを助けたのか?最後の言葉を解説!
最終局面でロイ・バッティは、敵であるデッカードを落下ぎりぎりから救い上げました。
ロイはなぜデッカードを助けたのか?
それは、自分の死を目前にしたロイが「命の尊さ」を悟ったからです。
彼は自らの寿命の終わりを受け入れ、同じ命ある者としてデッカードを赦したのでしょう。
最後の言葉には重みがありました。
「お前は今、恐怖の連続だろう?それが俺たち奴隷の一生だ。
そういう思い出もやがて消える、時がこれば。
涙のように、雨のように、、。
その時が来た。。。」
デッカードはロイの死を見守るしかなかったのです。
ロイの思考は、単なる「反乱者のレプリカント」ではなく、「魂を持ったレプリカント」としての最期でした。
映画『ブレードランナー(1982)』概要と原作について
1982年に公開された映画『ブレードランナー』は、リドリー・スコット監督によるSF映画の金字塔とも言われる作品!
原作はフィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』です。
退廃した近未来のロサンゼルスを舞台に、人造人間「レプリカント」と、それを追う捜査官「ブレードランナー」の対立を描いています。
主演はハリソン・フォードですよ!
映画『ブレードランナー(1982)』簡単なあらすじ
映画「ブレードランナー」は、退廃した未来都市で描かれる「人間」と人造人間の対立の物語です。
人間とは何か?命とは何か?がこの映画のテーマです!
舞台は、2019年のロサンゼルス。
人類の大半は宇宙の植民地に移住し、レプリカント(人造人間)は宇宙開拓の前線で過酷な奴隷労働に従事していました。
ある日、元ブレードランナー(特殊警察官)のデッカードは、宇宙から逃亡してきたレプリカント4体を追う任務を引き受けることになります。
4人のレプリカントは、4年の寿命しかないため、寿命を延ばすために自分たちを作ったタイレル博士を探していました。
デッカードは、追跡の中で新型レプリカントのレイチェルと出会い、次第に彼女に惹かれていきます。
デッカードは、4人のレプリカントを退治しながら、機械と人の境界が曖昧なことに気が付きます。
最後は、戦闘能力の高いリーダーのロイと戦いますが、、、。
ロイがデッカードに向けた最後の言葉が心にずしりと来ますよ!
レイチェルのその後は?「彼女も惜しいですね」の意味
気になるのが、最後のガフの言葉です。
「彼女も惜しいですね」と言ったのですがこの意味は何でしょうか?
ガフの言葉「彼女も惜しいですね」の意味は?
ガフは、物語の終盤で「彼女も惜しいですね、短い命とは、、、。」とデッカーに告げて去りました。
これで終わりだな、見事な仕事だったよ、とも言いましたから、4人+レイチェルを退治する仕事が終わったんだと受け取れます。
しかし、デッカーは、レイチェルがソファで寝ていたので嬉しかったに違いありません。
レイチエルを連れ出し、ふたりで旅に出る際、ガフが落としたと思われる銀色のユニコーンの折り紙を見たデッカーは察しました。
「ガフは、レイチエルを見逃してくれたんだな。
レイチエルの命は他のレプリカント同様4年だと思ったんだな、、、。」
しかしタイレルは、レイチエルには寿命がないと言っていたのです!
レイチエルのその後は?彼女の存在意義を解説!
最後にデッカードが言っています。
「二人に残された時間など誰が知っているだろう」
ガフは、レイチェルの寿命は4年もないと思いましたが、彼女には寿命が設定されていなかったのですから。
レイチェルは、自分を人間だと信じていたレプリカントです。
彼女には、他のレプリカントには無い、子供時代の記憶がありました。
無意識にピアノを弾くこともできました。
しかし、彼女の記憶はタイレル博士の姪のものを移植された「偽りの記憶」だったのです。
それを知ったレイチェルは、自分の存在に深い疑問を抱きました。
デッカードとレイチェルの関係は、ただの恋愛ではなく、「人間らしさとは何か?」をレイチエルを通して考えさせられる存在だと思いました。
彼女の涙や表情は、機械とは思えない、心を持つ者の悲しみや喜び・希望が見られました。
レイチェルの存在は、ブレードランナーは人間と何が違うのか?を想起させているのではないでしょうか。
日本語シーン「強力わかもと」や寿司職人の味わい
『ブレードランナー』の背景には、日本語の看板やすし職人が登場し、独特の味わいがあります。
冒頭の街の看板に映る「強力わかもと」、寿司屋の職人が日本語交じりで話すシーンなど、日本文化が異国情緒として描かれていました。
違和感でありながら、どこかリアルで変な感じがしました。
その独特の雰囲気が、高層ビル群が立ち並び、退廃した地球の世界観が印象的だなと思いました。
『ブレードランナー』感想!ロイの最後の言葉が重い
『ブレードランナー』は、40年以上経った今も「人間とは何か」を問い続ける作品だと思いました。
自分の命を助けてくれたロイの死を見守りながらデッカードは考えました。
「ロイは自分の命だけでなく、全ての命、デッカードの命の重みを悟ったのだ」
「彼が求めたのは我々と同じ答え、自分はどこからきてどこへ向かうのか?残された時間はいくらなのか?」
と。
人間より人間らしい考え方をレプリカント(人工人間)のロイは持っていたのですね!
人工知能やクローン技術が進む現代において、このテーマはますます現実味を帯びています。
ロイの涙、レイチェルの未来、そして雨に溶けるネオンの光が強く印象に残る映画でした。
最後にレイチエルを生かしてくれたガフにも感謝したいと思います。

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