映画『TAR/ター』を観ました。
見終わったときは、
私の緊張がゆるみ、ちょっとホッとしました。
途中からずっと力を入れて観ていましたから。
映画『TAR/ター』
主演は、ケイト・ブランシェットです。
この映画で、ゴールデングローブ賞、主演女優賞を獲得しています。
本物の指揮者なのか?と思わされる、
納得の演技でした。
微妙な感情の揺れの表現力も抜群でした。
こんな人、私の周りにはいないけど、、、
映画『TAR/ター』の世界に入り込みましたよ。
よろしければ、
60歳主婦が引きこまれた映画の感想をお聞きください。
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映画『TAR/ター』リディア・ターは実話なのか!モデルは誰?
まるで伝記映画のようでしたが、「リディア・ター」にはモデルがいるのか?
気になって調べてみましたので解説します!
結論は、
実話ではないので、モデルはいないそうです。
ケイト・ブランシェットをイメージして脚本が書かれました。
トッド・フィールド監督が脚本を書く段階で、
はじめは男性の主人公だったところ、女性の主人公に変更しました。
そのとき
ケイト・ブランシェットを意識して脚本を書きました。その後、
映画の主人公をケイト・ブランシェットにオファーすると、
彼女はこの脚本をとても気に入り、快く受けてくれたそうです。
※実話ではなく、具体的なモデルはいない、ということでした。
「きっと、誰かモデルがいるに違いない!」と思ったのは私だけでしょうか?
まるで、伝記映画を観ているようだな、、、と彼女のカリスマ性に見惚れました。
そんな、美しいけどカッコいいリディア・ターをケイト・ブランシェットは見事に演じてくれました。
微妙な感情の揺れの表現力も素晴らしかったです。
きっと、脚本を書いたトッド・フィールド監督は、
はじめからこの様子がイメージ出来ていたのではないでしょうか?
ケイト・ブランシェットは、役づくりがとても上手な女優さんだと思います。
以前に観た、『キャロル』のゴージャスなマダム役は、
生まれながらにして備わっている、
上品さ、いえ気品にあふれていました。
そのとき、そのとき
徹底的に役に入り込める女優さんなんですね!
映画『TAR/ター』簡単なあらすじ(ネタバレなし)
ドイツのベルリンフィル初の女性主席指揮者、リディア・ター。
彼女は、世界最高峰音楽界のトップにいます。
オーケストラを支配する絶対的な指導者。
自信満々、天才指揮者の権力は永遠のように思われました。
ところが、リディア・ターの人生が頂点から転がるように落ちて行きます。
まず、自分自身の時間コントロールができなくなりました。
理由は、
前人未到のマーラ―交響曲5番のオケのプレッシャーから。
また、新曲作曲が思うようにはかどらないことです。
聴力が人並み以上に優れていることもあり、
生活の中に不思議な音を聞くようになりました。
音楽家としては致命的です。
そこへ、過去に指導した指揮科の生徒、クリスタが自ら命を絶ったことで、
リディアの妨害が発覚し、、、
あれよあれよという間に
絶対的頂点から転げ落ちるリディアの様子から目が離せませんでした。
映画『tar/ター』私の感想(ネタバレあり)ラストシーンの解説も!
映画は多方面から伝えたいことがあったでしょう。
私は、音楽の世界に詳しくありませんが、
人がどんどん離れていく人間社会の縮図を見るようで、残念に感じました。
リディアは、
音楽界での地位だけではなく、
その他の社会的地位も
家族、パートナーとのあり方など
全てをなくしました。
自業自得の側面もあります。
リディアが自分の地位を利用して追い詰めた教え子のクリスタが命を絶ちました。
ここからリディアの信頼は落ち、
過去の横暴が次々と明るみに出ます。
権力を手にした人は、少なからず傲慢になるでしょう。
また、防衛に回るでしょう。
これが行き過ぎたこととで、
リディアはやっかみを受け、足を救われたように見受けられました。
音楽院でマックスを指導した時のSNSの映像は、反感を買いましたが、
全部ではなく、切り取られたものでした。
リディアに権力がなくなると
媚びへつらう人がいなくなり、
味方までいなくなるという、
人間社会にありがちなことが起こりました。
人はこんなにもあっ気なく手にしたものをなくすんだな、誰も残らなかったな、、、とガッカリしました。
私が最後にホッとしたのは、
頂点からは転がり落ちたけど、
それでも音楽に、指揮者としてずっと関わっていくんだ!という
リディアを見ることができたからです。
ラストシーンには、えっ?と、びっくりしましたが、コスプレのゲーム音楽の集団が画面いっぱいに映りました。
このコスプレ姿は、彼らの礼儀ではリスペクトなのでは?
正装してコンサートを聴きに来たのだと思います。
ゲーム音楽は、クラッシック音楽とは違うかもしれませんが、リディアにとってはそこは問題ではなかったようです。
大好きな指揮で再出発できる!
ラストはリディア・ターの再出発の笑顔が見られました。
映画『TAR/ター』主人公リディア・ターの魅力とは?
世界最高峰オーケストラで首席指揮者を務める女性初の指揮者!
男性しかいなかった地位に初めて女性が就いたことにも世間は注目しました。絶対的な権力も手に入れました。
なんてカッコいいの!?というのが私の最初の印象です。
才能にあふれ、理知的で容姿も美しい~
こんな人がいるのねーというカッコよさ。
でも、彼女が最高の場所へ上り詰めたのは、
類まれない才能だけではなかったのです。
堂々としたプロデュース力を持っていました。
そして、
人一倍努力を惜しみません。
ストイックに自分を追い込みます。
そのなかで、どう自分を演出するか!
も忘れませんでした。
そんなリディアターが本当に実在したら、私はやっぱりファンになっていたことでしょう。
以上、
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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