60歳主婦の本棚です。
伊坂幸太郎氏の小説「マリアビートル」を再読しました。
2022年に映画『ブレット・トレイン』がブラッド・ピッド主演で公開されましたね!
この映画の原作は「マリアビートル」なんですよ。
小説を読んでから映画を見ましたが、
映画はとにかくテンポが速かったー。
デビッド・リーチ監督の日本に対するイメージが誇張されていて面白かったです。
ブラピが演じた殺し屋の七尾はもちろん良かったけれど、、、。
本を読み終わっても、映画を見ても、ずっと気になったのが蜜柑(みかん)と檸檬(レモン)の友情です。
こちらでは、60歳の主婦が「マリアビートル」を読んだ感想を、映画「ブレットトレイン」と交えてお届けします。
よろしければお付き合いください~。
『マリアビートル』蜜柑(みかん)と檸檬(レモン)て、誰?
東京発、盛岡行きの新幹線。
闇の世界のボス峰岸が待つ盛岡へ、新幹線は走り続けます。
みかんとレモンは兄弟?それも双子?と間違われるほど見た目と背格好がそっくりです。
(映画では、全然似ていない二人が演じていましたネ)
ふたりはずっとペアを組んで仕事をしていますが、タイプが違っていて、全く気が合いません。
みかんとレモンは今回も二人一組で峰岸に雇われています。
人質となっていた峰岸の息子を助け出した後、身代金を取り返して父親の元へ届けようとしています。
ところが、気が付くと窓際に保護していたはずの峰岸の息子が死んでいる、、、
(誰かに殺された?)
おまけに身代金の入ったアタッシュケースまで消えてしまった!
この新幹線の中には、自分たち以外にも任務を負った殺し屋が何人もいるようだ。
『マリアビートル』みかんとレモンの性格は?
みかんの血液型はA型。
頭が切れ、物事をよく考えてから行動します。
レモンの血液型はB型。
物事を考える前に、すぐ行動に移してしまいます。
みかんは、内心、不満でした。
自分はレモンなんかと似ていない!一緒にされたくないと思っていました。
レモンは「機関車トーマス」のオタクで、この話にはやたら詳しい。
何かと、トーマスの友人機関車に人を例えて話すレモンの説教に、みかんは、うんざりしていました。
レモンも、自分の話したいことだけを話し、みかんを理解しようとしません。
どうもお互い様な感じですけどね。
『マリアビートル』みかんとレモンの友情!
私が原作でも映画でも一番感動したのは、みかんとレモンの友情です!
レモンとパーシー?
中学生の美少年、通称「王子」は木村と連れ立って新幹線を歩いています。
レモンは王子を新幹線内で見かける度に、「パーシー」と呼んでいました。
「機関車トーマス」に出てくる優しいトーマスの友達です。
「おい、お前はまるでパーシーのように、友達思いのいいやつだなー」とほめちぎります。
しかし、誰もが騙されていました。
王子は木村の子供を屋上から突き落とした犯人なのです。
王子は、病院で意識不明に陥ったまま眠る木村の息子に、刺客を差し向けている為、木村は手出しができず、王子の言いなりになっています。
こんな卑怯な恐ろしい中学生がいるのです、見た目は優等生だというのに。
レモンは危うく騙されるところでした。
「こいつはパーシーなんかじゃない!」
気づいた時には遅かった。
睡眠薬が回ってレモンは倒れてしまいました。
意識が薄れる中、
レモンが王子の背中に貼ったスティッカーは
「意地悪なディーゼル車」
蜜柑とパーシー?
みかんが倒れているレモンを見つけました。
あ、レモンだ!
みかんもレモン同様、危うくこのサイコパスな王子に騙されるところでした。
しかし、王子の背中に貼られていた「意地悪なディーゼル車」のスティッカーに気づきます。
「騙されるな、こいつはパーシーじゃない、冷徹な犯人なんだ!」
これは、レモンがみかんに宛てた最後のメッセージ。
(残念ながら、みかんも王子を制裁する前に倒れました)
みかんは、レモンの話をちゃんと聞いていたのです。
「パーシー」と「意地悪なディーゼル車」の意味をきちんと理解していました。
あんなに、興味がなさそうにしていたのに。
意外なことに、倒れていたレモンのズボンのポケットにはみかんの愛読本が入っていました。
レモンは、みかんを理解しようと同じ本を読んでいたのです。
あんなに、興味がなさそうにしていたのに。
ふたりは、全然気が合わなかった。
でも、お互いを理解しようと努力していたんですよね。
本当は、みかんはレモンが好きだったのでないでしょうか?
そして、レモンもみかんが好きだったと思うのです。
ふたりはいい味を出していましたよね。
最高のコンビでした!!
映画『ブレッドトレイン』みかんとレモンを演じた二人は誰?
蜜柑(みかん)役は?
●「みかん」(映画名は「タンジェリン」)を演じたのは、アーロン・テイラー=ジョンソンです。
・1990年生まれのイギリスの俳優(33歳)
・10歳から子役としてテレビや映画で活躍。
・2023年1月公開「クレイブン・ザ・ハンター」で、スパイダーマンシリーズの代表的なヴィランの一人「セルゲイ・クラヴィノフ」を演じている。
目がくるくるしていて、可愛いけど、かっこいいアーロン・テイラー=ジョンソン
どんなヴィランを演じたのか気になります。。。
檸檬(レモン)役は?
●「レモン」を演じたのは、ブライアン・タイリー・ヘンリーです。
・1980年生まれのアメリカの俳優(41歳)
・2023年公開のスパイダーマンシリーズのアニメーションでジェファーソン・デイヴィスの声を担当している。
大きな声で存在感たっぷりのブライアン・タイリー・ヘンリー。
声優の仕事も多くこなしています。
迫力がありそうな声ですよね!
みかんとレモンの二人の演技は?
原作では、双子かと間違えられるほど、ふたりの容姿は似ていますが、
映画で演じたアーロン・テイラー=ジョンソンとブライアン・タイリー・ヘンリーは、明らかに別の家族だと思われます。
その点も、原作を先に読んだ私は面白いなと思いました。
変わらず微笑ましかったのは、ふたりのちぐはぐな掛け合いです。
明らかにずれています。
漫才をしているようにかみ合わなくて、、、
でも、もっと、ずっと聞いていたいと思える会話に変わっていくから不思議です。
「マリアビートル」と「ブレットトレイン」のまとめ
伊坂幸太郎氏の『マリアビートル』が原作で、
2022年に公開された映画『ブレットトレイン』の主人公は、ブラピ演じる殺し屋、七尾です。
七尾の任務は、新幹線からアタッシュケースを盗み出し、たった一駅で下りるだけだった、、、。
不運が続き、新幹線を下りられずに慌てる七尾のハチャメチャぶり!
え?またなの?何やってるの?と笑わせてくれました。
もちろん私はブラピの演技も楽しみましたよ!
ただ、それよりも気になったのが二人組の殺し屋、「蜜柑」と「檸檬」でした。
漫才を聞いているような、ふたりの会話が、だんだん、心地よく感じられました。
この二人には、もう一度、ペアを組んで働いてほしかったなぁ、、、
私がいちばん愛着を感じたキャラクター「蜜柑」と「檸檬」。
原作では、双子?と間違えられるほど似ている二人を、映画では全く似ていない二人が演じました。
それでも、原作と同様に「蜜柑」と「檸檬」の二人のことが気になったのは、
彼らの会話が面白くて、引き込まれたから。
最後に見せてくれた照れ屋の二人の友情に感動したから。
気が合っていない二人の会話が成立してる様子が好きだったなあ。。。
もうペアを組むことはないけれど、
二人はお互いを大切に思っていたんだと分かった時、胸がしめつけられる思いがしました。
原作を読んでも、映画を観ても、やはり「蜜柑」と「檸檬」が今も気になります。
以上、
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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