本棚にあった、ロアルド・ダールの代表作『チョコレート工場の秘密』を読みました。
子供たちと何度も読んだ小説です。
はじまりは、ワンカのチョコレート工場の見学に世界で5人の子供だけが招待されるという、夢のようなストーリー。
主人公のチャーリーは、貧しいけれど家族に愛されて暮らす、素直で優しい少年。
ゴールデンチケットを引き当て、工場見学に招待された5人の子供たちの個性的な性格も物語を面白くしていますよね。
工場の中の様子、その描写は、物語がどんどん面白くなり、引き込まれていきます。
工場で働くウンパッパ・ルンパッパ人のブラックユーモアたっぷりの唄は、何度聞いても笑いが込み上げてきます。
映画では、ジョニーディップがチョコレート工場の経営者ウィリー・ワンカを演じました。
こちらでは、小説『チョコレート工場の秘密』の解説と筆者の感想をお伝えしますね!
「チョコレート工場の秘密」を一緒に解き明かしましょう♪
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『チョコレート工場』の原作を解説!映画との違いは?
映画が伝えたいことは何かを解説していきますね!
原作と映画の違いについても触れたいと思います。
解説!物語が伝えたいことは?
この小説が伝えたいことは二つあるのでは?
1.家族の愛に包まれ、貧乏でも幸せな、心優しいチャーリー少年。
2.わがままな子供とそれをコントロールできない親に対する風刺
貧乏でも心優しいチャーリーと、わがままな子どもたちとの対比
チャーリーの他、ゴールデンチケットを当てた4人は、ほぼ同年代の子供たちです。
わがままで、個性が強く、親も自分の子供をコントロールできません。
そんな四人がチョコレート工場で痛い目にあい、少しは反省したのでは?
と思われる子供に向けたメッセージが読み取れます。
太っちょで食べ過ぎのオーガスタスはチョコレートの川のチョコを飲みながら川に落ち、機械に吸い込まれました。
2番目
年中ガムを噛んでいるバイオレットは開発途中のチューインガム食を食べて紫色の風船のように大きく膨らんでしまいました。
3番目
お金持ちのイボダラーケはクルミを割るリスが欲しくなり、逆にリスたちにダストシュートへゴミとして放り込まれた。
4番目
テレビ好きなマイクはテレビに入り、どこかのテレビへ送られ、小さくなってしまいました。
4人の子供たちが失敗するたびに、
ウンパ・ルーパ(働く小人)たちが「自業自得だ」という内容の歌を披露して、子供たちを小ばかにしました。
この唄は風刺がきいていて、4人の子供や親たちには厳しい台詞でしたね。
ワンカ氏が止めても聞かないわがままな子供たちは、子供を止められなかった親と一緒に罰を受けたました。
わががままも度が過ぎるととんでもないことになるのです。
チャーリーに付き添って来たジョーおじいちゃんはいつも他の家族を見てあきれていました。
貧しくても家族の愛情を一身に受け、素直な心優しいチャーリーが最後に残ったのは言うまでもありません。
映画との違い
映画では、ジョニー・ディップがチョコレート工場の経営者ウィリー・ワンカを演じました。
筆者が読んだ小説は、児童向けで、もっと詳しく書かれた小説があるのかもしれませんが、映画と原作との違いを比べてみますね。
映画は、チョコレート工場の様子を忠実に再現していると思います。
これは複雑で、とても難しいと思うんですよね。
大きく違った点は、映画では、経営者のウィリー・ワンカ氏が、子供時代に父親に厳しく育てられ、未だに仲直りできないでいましたが、小説には父親との関係が書いてありませんでした。
チャーリーの工場見学に付き添ってくれたジョーおじいちゃん。
映画では、若かりし頃ワンカ氏のチョコレート工場で働いていたことがありますが、小説ではその経歴はありませんでした。
でも、ジョーおじいちゃんは、ワンカ氏のチョコレート工場のことに詳しかった点は同じでしたよ。
映画の最後、チョコレート工場をチャーリーに譲りたいとワンカ氏が言いますが、家族と離れるのがいやだからと、チャーリーはいったん断ります。
そこで、家族で工場へ引っ越して来たら?とワンカ氏がチャーリー一家を迎えに来てくれ、全員がハッピーエンド。
小説の最後は、ひとり工場見学に残ったチャーリーは工場の後継者になって欲しいと頼まれ、ワンカ氏とチャーリーとジョーおじいちゃんが家族を家まで一緒に迎えに行きました。
ガラスのエレベータに乗って!
小説も映画も筋書きはほとんど同じでどちらも面白いです♪
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『チョコレート工場の秘密』の感想
この小説は、我家の子供たちと一緒に何度も読みました。
チョコレート工場見学中の子供たちが暴走し、失敗すると、ウンパッパ・ルンパッパ人たちが皮肉を歌う場面が面白くて笑いました。
ワンカの作り上げた奇想天外だけど夢のあるチョコレート工場の様子には大人もわくわくしますよね。
チョコレートの川を見たら、私だって一口舐めてみたいです!
現代、カロリーバーのように栄養価がぎゅっと詰まったものが出ていますが、この時代にチューインガム食を考え出すなんて、素晴らしい発想ですよね。
ロアルド・ダール氏は1964年にこの小説を書きましたが、最後にはガラスのエレベータまで出てきますよ。
想像力と表現力が豊かな人だったんですね!
ロアルド・ダール氏。
そして、いつの時代も子供を甘やかしてしまうと、わがままな子供が育つという耳の痛いお小言もいただいたように感じました。
両親の他、ひいおじいちゃん二人と、ひいお婆ちゃん二人から愛されるチャーリー。
そして、その家族を大事にする優しい子供チャーリーを見て、心が温かくなりました。
チャーリーとその家族に「ワンカのチョコレート工場」の夢を託せるなんて嬉しいです♪
以上。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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