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『ミセスハリスパリへ行く』映画と原作『ハリスおばさんパリへ行く』の違いは?考察と感想も!

私が小学生の頃の愛読書『ハリスおばさんパリへ行く』。

2022年に映画化されました。
映画のタイトルは、『ミセスハリス パリへ行く』

本の原題は:Mrs Harris Goes to Paris(ハリスおばさんパリへ行く)です。

さらに、2022年に『ハリスおばさんパリへ行く』が文庫本化されました。
そこで何年振りか(45年ぶり?)に本書を手に取り読んでみました。

45年前の印象では、元気でぐいぐい前に行くハリスおばさんが生き生きしていてカッコいい!と思い大好きでした。

今、私はハリスおばさんと同い年。
自分にできないことを変わらずやってくれるハリスおばさんに拍手喝采。

私も元気を出そう!まだ何かできるのでは?と勇気をもらえるお話です。

ときめくことがほとんどない昨今の私。
いくつになっても夢をもっていいの?
残りの人生、夢を持って生きていきたい!

45年前に感動したあの思いが懐かしく蘇り、小学生の時に私に本を買い与えてくれた母に今さらながら感謝の気持ちが湧いてきます。

こちらの記事では、ミセスハリス パリへ行く の原作『ハリスおばさんパリへ行く』と映画の感想をお伝えしますね♪

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ミセスハリス パリへ行く 原作は『ハリスおばさんパリへ行く』

原題は『Mrs Harris Goes to Paris』(ハリスおばさんパリへ行く)です。
アメリカの小説家ポール・ギャリコの作品です。

私が小学生の頃、母に買ってもらった本は1979年に講談社文庫から出版されたものだと思われます。(残念ながらもう手元にないんですけどね、、、)

ポール・ギャリコ(著)・亀山竜樹(訳)・上田とし子(絵)

さらに2022年の映画化と同じ年に加筆され、角川文庫から文庫本として出版されました。
私が小学生の頃に読んだ挿し絵のおばあさん(ミセスハリス)が見られず寂しいですが、本は読みやすかったです!

また、図書館で借りた「ブッキング」出版の「ハリスおばさんパリへ行く」
こちらのハリスおばさんの挿し絵は私が子供のころに読んだ「元気なおばあさん」のイメージのままでした!

ポール・ギャリコ(著)・亀山竜樹(訳)・サカイノビー(絵)

原作者:ポール・ギャリコはどんな人?

出典
(2022年発売の『ハリスおばさんパリへ行く』文庫本の紹介文より引用)

【ポール・ギャリコ】
1897年、ニューヨーク生まれ。
コロンビア大学卒。
デイリー・ニューズ社でスポーツ編集者、コラムニスト、編集長補佐として活躍。
退社後、英デボンシャーのサルコムの丘で家を買い、グレートデーン犬と23匹の猫と暮らす。
1941年に第二次世界大戦を題材とした『スノーグース』が世界的なベストセラーとなる。1944年にアメリカ遠征軍の従軍記者に。
その後モナコで暮らし、海釣りを愛した。
生涯40冊以上の本を書いたが、そのうち4冊がミセス・ハリスの物語だった。
1976年没。

「ハリスおばさんシリーズ」は4冊ありますよ♪
●パリへ行く
●国会へ行く
●ニューヨークへ行く
●モスクワへ行く

他の「ハリスおばさんシリーズ」も読みましたが、作者ギャリコが注ぐミセス・ハリスへの愛情をいつもたっぷり感じることができます。

ストーリーには常にロマンスあり、ユーモア・大胆さを持つミセス・ハリスはチャーミングな描き方がされていて好感度100%です。

絵:上田敏子さんの挿し絵が大好きでした!

1979年版、講談社文庫より

そうそう、この絵の人が私の中での「ハリスおばさん」なんです。
愛嬌がある素敵なおばあさんだな、と感じていた小学生時代、当時の思いが蘇ります~。

今から思うと、当時45年前の60歳の女性象は「おばあさん」だったんですね。
自分が60歳になってみると、もう少し若いつもりでいるから不思議ですよね。

同年代としまして、映画のミセスハリスは挿し絵よりもう少し若く、はつらつとした美人なのが嬉しいです♪

映画でミセス・ハリスを演じた女優さんは誰?

主人公のミセス・ハリスを演じたのは「レスリー・マンヴィル」。

役どころ:
主人公は夫を亡くし、60歳になる家政婦さん。
クリスチャンディオールのドレスに一目ぼれしパリのディオールまでドレスを買いに出かけます。

「レスリー・マンヴィル」は、2017年の映画『ファントム・スレッド』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされているほどの実力者です。

どこかで見た女優さんだな?と思ったら、少し前に視聴したイギリスドラマ『ザ・クラウン」のマーガレット王女役でしたね!

大変な演技派の女優さんです。

出典
【レスリー・マンヴィル】Wikipediaより

・1956年生まれ
・イギリスの女優
・演劇学校を卒業
・ミュージカル、ウェストエンド出身
・マイク・リー監督の作品に数多く出演
・2015年、大英帝国勲章(英国の勲章)(OBE)を授与された。
・2017年『ファントム・スレッド』で第90回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。
・2022年『ザ・クラウン』(ドラマ)のマーガレット王女役(晩年)を演じる

映画版『ミセス・ハリス、パリへ行く』簡単なあらすじと出演者(キャスト)

 

簡単なあらすじ(少しネタバレ)

映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』の簡単なあらすじ

1957年第二次世界大戦後、14年経ったロンドン。

戦争未亡人で、かけもち家政婦ミセス・ハリスは働き先でクリスチャン ディオールのドレスに出会う。
そのお値段は500ポンド!(現在の価値で約500万円ほど)。

ドレスの美しさに完全に魅せられたミセス・ハリスは、ディオールのドレスを手に入れるためパリへ行くことを決意する。
苦労して集めたお金でパリへと旅立った彼女が向かった先は、ディオールの本店。

威圧的なマネージャーのコルベール婦人から追い出されそうになるが、ミセス・ハリスの夢をあきらめない姿勢はシャサーニュ侯爵や、会計士のアンドレ、モデルのナターシャら出会った人々を魅了し、助け、助けられることに。

人に親切にするとそれが幸せになって自分の元へ帰ってくる!
ミセス・ハリスの周りには自然に素敵な仲間が集まるように、、、。

さて、彼女は憧れのクリスチャン ディオールのドレスを手に入れ、夢を叶えることができるのでしょうか?

映画の概要とキャスト

概要

映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』
原題:Mrs. Harris Goes to Paris

公開日:2022年11月
監督・脚本:アンソニー・ファビアン

キャスト

●ミセス・ハリス=レスリー・マンビル
:60歳になる家政婦さん
●マダム・コルベール=イザベル・ユペール
ディオールサロンのマネージャー
●シャサーニュ侯爵=
ランベール・ウィルソン
:パリで親切にしてくれる紳士
●ナターシャ=アルバ・バチスタ
:ディオールの専属モデル
●アンドレ=リュカ・ブラボー
:ディオールの財務担当者
●アーチ―=ジェイソン・アイザック
:ドッグレースで働く友人

原作(本)と映画の違いや私の感想と考察

原作本のハリスおばさんは映画のミセスハリスよりもっと年を重ねた印象です。

物語も少しアレンジしてありましたね。

原作と映画の違いに触れていきますね!

原作と映画の違いと感想

 

↑写真は図書館で借りた『ハリスおばさんパリへ行く』
ポール・ギャリコ著 (亀山龍樹 訳)
ブッキング社より

映画の序盤では、ミセス・ハリスの夫が戦死し、落胆するも気を強く持つミセス・ハリス。
原作では夫の戦死のくだりはありませんでした。

当時のオートクチュール文化
(「高級洋装店」・「専属デザイナー」による特別仕立服のこと)

映画ではミセス・ハリスはもっと庶民が手に入れやすい洋服を経営者のディオール氏に提案しました。
お金持ちしか手に入らないオートクチュールコレクションが斜陽を迎える時代背景なんですね。

原作では、イギリスにドレスを持ち帰るハリスおばさんの税関での負担分を考え、ディオール氏がドレスの値段を割り引いたら?と心配してくれました。

ディオール本社ビルの誰もから好かれるハリスおばさんの人柄の良さが伝わってきました。

映画の結末:
物語の終盤にミセス・ハリスがパリから注文して家に届いた緑のドレス「ヴィーナス」をモデルのパメラに貸すと暖炉で焼けてしまいました。

ミセス・ハリスは泣きながら緑のドレスを川へ捨てます。
今まで気丈に振る舞ってきたハリスですが、この時ばかりは落ち込みました。
こんなミセス・ハリスは初めてみました。

それを新聞記事で知ったパリのマダム・コルベールやシャサーニュ侯爵ら友人たちが別のディオールのドレスを送ってくれるという、友人から愛されるミセス・ハリスの人柄の良さを確信するシーンでした。

人に親切にするとそれが幸せになって自分の元へ帰ってくる!
ミセス・ハリスの人生はこの繰り返し。

そのえんじ色のドレスは、最初に気に入ったもののお金持ちに横取りされた「テンプテーション(誘惑)」でした。
巡り回って自分の元へ届いたドレス。
これはミセス・ハリスの日ごろの行いの良さが招いた結果に違いありません。


原作の結末との違い:

原作では、ドレスは少し焼けただけだったので、ハリスおばさんの裁縫技術で蘇らせることができそうでしたが、ハリスおばさんは焼けたドレスに手を加えないことにしました。

それでは自分の為に作ってくれたドレスとは違うドレスになってしまうからです。

ハリスおばさんはパリで出会った人々の顔を思い浮かべ、ドレスの修理でに新たに手を入れないことにしました。
なぜならば、パリで出会った人々は、ドレスよりかけがえのない存在だったと気づいたからです。

「このドレスはこのままにしておこう、修理をして作ってくれた人と違う手を入れるのは止めよう、、、。」
そう決めたのです。

 

どちらも素敵な結末ですよね!!

ラストシーンの考察

映画の最後では、「テンプテーション(誘惑)」を着て、軍人会のパーティーに出席しアーティーと踊りました。
階段から降りてくるミセス・ハリスは、見た目の美しさと心の美しさを兼ね備えていると思いました。

ディオールのドレスと出会ったことで、ミセスハリスの人生が明るく大きく広がりました。

ドレスを通して、自分の人生をさらに豊かにすることができたのです。
そして、人に親切にすることは人生の中で一番大切だと私に教えてくれました。
何歳になっても夢を持っていたい。

その結果、ミセス・ハリスは大事なものを得ました。
それは大切な友人との信頼関係です。

親切にすると人が助けてくれるのです。
自分が幸せになれるのです。

ラストの軍人会のパーティーは、戦争未亡人にも門戸が開かれている点が素晴らしいなと思いました。
ディオールのドレスを着て踊るアーティーとのダンス、ミセス・ハリスはとても幸せそうでした。

人の幸せを自分のことのように喜ぶことができるミセス・ハリスにまたお会いしたいです♪

 

以上、
最後までお読みいただきありがとうございました。

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※本『ミセスハリスニューヨークへ行く』の感想も書いています。
よろしければ、下記からお読みください。

『ハリスおばさんニューヨークへ行く』簡単なあらすじと感想
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